不動産投資は副業にあたる?副業禁止でも問題ない?
注意が必要な職業とは

「不動産投資は副業禁止でも問題ない?」

サラリーマンや公務員が不動産投資を始めるにあたり、このような不安を抱くことが多いようです。

この不安を解消するためにも、この記事では不動産投資の副業としての位置づけ、副業禁止が問題になるケース、注意すべき職業などを詳しく解説します。

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不動産投資は副業禁止でも問題ない?

 

会社員や公務員など、本業を持つ人の副業に不動産投資が人気です。

勤務先の就業規則で副業が禁止されている場合、不動産投資は問題になるのでしょうか。

 

結論からいえば、就業規則などによって不動産投資を禁止することはできません。

なぜならば、副業は日本国憲法(職業選択の自由)によって保証されているからです。

 

また近年では、政府は働き方改革の一環として副業の促進に取り組んでいます。

つまり、国が民間企業に対して、副業を認めるように働きかけているのです。

このような流れの中、従業員に対する副業禁止は事実上困難になりつつあります。

 

ただし、例外的に不動産投資が問題視されるケースもあります。

まずは「副業禁止でも不動産投資は問題ない」ことを前提として、この記事を読み進めていただければと思います。

 

不動産投資は副業禁止でもOK!副業にならない4つの理由とは

 

副業禁止でも不動産投資が問題ない理由は、政府の方針だけではありません。

そもそも、不動産投資は副業とみなされないことが多いのです。

主な理由は以下の4つです。

 

  • 副業ではなく資産運用だから
  • 本業に支障が出にくいから
  • 情報漏洩が起こる可能性が低いから
  • 相続などによって不動産を受け継ぐことがあるから

 

副業ではなく資産運用だから

不動産投資が副業禁止に抵触しない最大の理由は、「不動産投資は副業にあたらない」ということです。

不動産投資は資産運用の一種です。

資産運用の方法は、株式投資や外貨投資、債券投資など様々ですが、不動産投資もそのうちの一つに数えられます。

例えば、株式投資を始めたからと言って、勤務先が問題視することは考えにくいです。

同様に、不動産投資も資産運用である以上、基本的には問題になりません。

 

本業に支障が出にくい

本業に支障が出にくいことも大きな理由の一つです。

そもそも、なぜ会社が副業を禁止するのかといえば、本業への悪影響を避けるためです。

副業として、深夜や休日にアルバイトをした場合、時間と体力を奪われるため本業に支障を来します。

しかし、不動産投資は管理会社に管理を委託しておけば、オーナー自身は不動産経営に奔走しなくて済むため本業に支障が出にくくなります。

 

情報漏洩が起こる可能性が低い

職種によっては、情報漏洩を防ぐために副業を禁止する場合があります。

実際に、副業禁止の会社の3~4割は情報漏洩のリスクを懸念しているのです。

例えば、会社のノウハウや顧客データなどの機密情報が、副業を原因として流出する可能性があります。

しかしながら、不動産投資が情報漏洩につながる機会がそもそも少ないため、情報漏洩がおこるリスクが低いと考えられています。

 

相続などによって不動産を受け継ぐことがある

このほか、当人が希望するか否かに関係なく、不動産投資に取り組まざるを得ない場合があります。

分かりやすいのが、相続などによって不動産を所有するケースです。

賃貸不動産を相続すれば、入居者も引き継ぐことになり、会社が不動産投資を禁止することはできません。

このようなケースも想定したうえで、不動産投資を副業とみなさない会社が多いのです。

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不動産投資の副業禁止の会社で問題になるケースとは

 

先述の通り、基本的に不動産投資は副業とみなされません。

しかし、問題視しない理由はあくまでも「会社に不利益がないから」ということです。

当然ながら、会社に不利益が生じる場合には、不動産投資が問題視される可能性があります。

その最たる例が、不動産投資の規模が大きくなり、事業としてみなされる場合です。

 

不動産投資を事業的規模で行っている場合

不動産投資を始めるにあたり、「年間数百万円、数千万円の賃料を…」と考える人も少なくありません。

しかし、投資規模が大きくなるにつれて、勤務先から問題視される可能性が高まります。

副業禁止の会社で問題になる規模は、5棟10室が目安です。

以下のいずれかに当てはまる場合、5棟10室以上(事業的規模)とみなされます。

 

  • 戸建て物件を5棟以上賃貸している
  • アパートやマンションを10室以上賃貸している

 

これは、不動産投資が事業的規模であるかどうかを判断する際、国税庁でも採用している基準です。

したがって、副業を禁止されている場合には、5棟10室を超えないように注意が必要です。

出典:国税庁「No.1373 事業としての不動産貸付けとそれ以外の不動産貸付けとの区分」より

 

不動産投資の副業で注意が必要な職業とは?

 

不動産投資は副業として問題視される傾向にありませんが、一部の職業は例外です。

特に、銀行員や証券マン、公務員は不動産投資での副業に注意しなければなりません。

 

銀行員や証券マンの場合

銀行員や証券マンといった職業は、不動産投資の副業を問題視される可能性が高いです。

これらの職業は、投資との関係が深いため、さまざまな規制の対象となってしまいます。

実際に、金融機関や証券会社では株式投資やFXを禁止しています。

これは、インサイダー取引などの問題を未然に防ぐためです。

株式投資やFXだけではなく、不動産投資を含む資産運用全般を厳しく禁じるケースも少なくありません。

つまり、銀行員や証券マンは「不動産投資は資産運用だから(副業ではないから)」という理由が認められないのです。

 

公務員の場合

銀行員や証券マン以上に厳しいのが公務員です。

公務員は、法律によって副業を制限されています。

もちろん、公務員にも資産運用は認められており、資産運用としての不動産投資であれば問題ありません。

重要なのは、不動産投資が「一定の規模を超えているかどうか」です。

具体的には、以下の規模を超えた場合に、国家公務員法や地方公務員法に抵触する恐れがあります。

 

  • 賃貸物件ならば5棟10室以上
  • 土地ならば10件以上
  • 駐車場ならば10台以上
  • 不動産投資による収入が年間500万円以上

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不動産投資の副業が会社員や公務員に適している理由とは?

 

会社員でも不動産投資による副業が問題にならないこと、また公務員も一定の要件を満たすことで不動産投資ができることを解説しました。

不動産投資は、会社員や公務員の副業に適しています。

主な理由は以下の4つです。

 

  • 本業が忙しくても行うことができる
  • 金融機関から融資を受けやすい
  • 家賃収入が年金に上乗せされる
  • 生命保険効果を得られる

 

本業が忙しくても行うことができる

会社員や公務員として働く人は、本業が忙しいためあまり副業に時間を割くことができません。

このため、資産運用に取り組む場合、手間がかかる方法は不向きです。

その点、不動産投資は会社員・公務員の副業に適しています。

 

入居者の募集や契約手続き、トラブル対応、その他の管理業務全般を管理会社に委託することで、ほとんど手間をかけることなく賃貸経営ができます。

本業が忙しい人には、まさにうってつけです。

 

金融機関からの融資を受けやすい

不動産投資を始めるには、マンションなどの物件を購入しなければなりません。

少額の不動産投資も選択肢のひとつですが、例えば新築マンションなどに投資するとなれば、それなりにまとまった資金が必要です。

 

地方の中古マンション投資でさえ、一棟物件は数千万円の資金を要します。

投資資金は金融機関からの融資によって調達するのが一般的です。

 

このとき、会社員や公務員は収入が安定しているため、比較的容易に融資を受けられます。

これにより、不動産投資のハードルが大きく下がります。

 

家賃収入が年金に上乗せされる

将来の年金に不安を抱えている人も多いことでしょう。

過去の推移をみると、年金支給額は下落傾向にあります。

物価の上昇が続く中で年金が減っていくのですから、年金に加えて何らかの収入源が欲しいと考えるのも当然です。

 

この点においても、不動産投資による副業をおすすめします。

上記の通り、会社員や公務員は金融機関からの融資を受けやすいのです。

 

早いうちから不動産投資に取り組めば、退職する頃にはローンの支払いも終わっており、豊かな老後を送ることができます。

 

生命保険効果を得られる

よく、不動産投資は生命保険のかわりになるといわれます。

これは、金融機関から融資を受ける際に、団体信用生命保険に加入するためです。

団体信用生命保険は、融資を受けた人が事故や病気によって働けなくなったり、死亡したりした場合に、生命保険会社が残債を金融機関に支払う仕組みになっている保険です。

万が一のことがあっても、遺族にローンを残す心配がなくなり、なおかつ収益物件という財産を残すことができます。

 

不動産投資の副業を行う際に会社員が気を付けたい5つのポイント

 

以上の内容を踏まえて、不動産投資を始めたいと思った方も多いことでしょう。

会社が不動産投資で副業する場合、気を付けたいポイントが5つあります。

 

  • 事業的規模にならない範囲で行う
  • 本業に支障をきたさないようにする
  • 就業規則を確認し、必要ならば会社に相談する
  • 収支管理と確定申告を行う
  • 十分な知識を得た上で取り組む

 

これらについて、簡単にみていきましょう。

 

事業的規模とみなされない範囲で行う

不動産投資が副業とみなされないのは、あくまでも「事業的規模ではない場合」です。

副業を推奨している会社ならば問題ありませんが、副業を禁止されている場合には5棟10室の事業的規模を超えないように注意してください。

特に、法律によって副業を制限されている公務員は要注意です。

 

本業に支障をきたさない

5棟10室を超えない範囲であっても、本業に支障があれば会社は問題視するでしょう。

分かりやすいのが、物件の自主管理です。

 

管理会社に委託せず自主管理する場合、あらゆる管理業務をオーナー自身が負担しなければなりません。

設備トラブルや敷地内での事故により、緊急の対応を迫られるケースもあるため、本業に支障をきたす恐れがあります。

会社員の不動産投資は、管理会社への委託が大前提です。

 

就業規則を確認し、不安なら会社に相談しておく

就業規則をよく確認しておくことも重要です。

 

就業規則に「副業禁止」と明記されている場合、会社が不動産投資を問題視する可能性があります。

「不動産投資は副業ではない」と主張したところで、会社が納得するとは限りません。

 

また、副業を禁止する規則がなかったとしても、「副業OK」と考えるのは早計です。

就業規則が副業を想定していないだけかもしれません。

まずは副業が禁止されていないことを確認し、不安ならば会社に相談しておくべきです。

 

収支を管理し、確定申告を行う

不動産投資を始めると、家賃による収入が発生し、経費によって支出が発生します。

会社員は本業が忙しいため、収支の管理がずさんになるケースが少なくありません。

 

その結果、収支の悪化に気づかないまま効率の悪い運用を続けたり、修繕費用の積立が不足したり、最悪の場合にはローンの返済が困難になったりする恐れがあります。

不動産投資で失敗しないためにも、収支管理はしっかりと行いましょう。

これにより、確定申告もスムーズになります。

 

不動産投資に関する十分な知識を得ておく

最後に、不動産投資についてしっかり勉強しておくことです。

 

不動産投資は、他の副業とは大きく異なります。

アルバイトなどの副業は簡単に辞めることができますが、不動産投資は多額の資金を投じており、簡単に辞めることはできません。

 

取り組む以上は収益を出し、効率的な資産運用を目指すべきでしょう。

そのためには、不動産投資に関する知識が欠かせません。

不動産投資に関する本を読んだり、不動産会社のセミナーに参加したりすることによって、十分な知識を得ておくことが大切です。

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まとめ

不動産投資と副業の関係について解説しました。

 

政府も副業を推奨している昨今、会社員の副業は一般的になりつつあります。

しかしながら、副業は本業との兼ね合いが難しいところです。

会社や職種によっては、就業規則や法律の影響で副業が難しいケースもあります。

その点、不動産投資は会社員や公務員で取り組みやすく、不動産投資を始めるハードルも低めです。

 

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